毎日毎日さすがにもう限界、、
子どもが1歳半になり保育園にも毎日通うようになりました。
そこで追加された毎日の日課は体温を測ること。
普段はかかりつけ医が使っているものと同じ、テルモの電子体温計C205やC207辺りを使っているのですが、予測式平均30秒ほど時間がかかります。
このテルモの体温計は何度測っても安定した数値を出してくれるので信用しているのですが、、逃げまくる、身体を捻る、嫌がり騒ぎ立てる1歳半の子どもを30秒も固定しようとしたら、正味無理です。機嫌が悪いときには二人がかりで5分以上かかったりします。、朝の忙しい時間帯にも関わらず。
そこで10秒程度で測れる子ども用の体温計も買ったのですが、どうも計測値が安定せず不信感いっぱいに。
いっそのこと精度の高い非接触体温計を導入しよう!という話になりました。
日本製の非接触体温計
日本メーカーの製品はたくさんあるのですが、日本製って意外と少ないんですよね。
そこにこだわる必要があるのかかと言われるとあまり無いのですが、長く使うものだしこういうご時世なので良いものを買ってもいいんじゃないかと。
日本メーカーの中国・台湾製の安い価格帯で3000円前後、良いやつになると6000円前後ほどでした。日本製となると1万円前後。高い、、
どれも医療機器認証はしているのに高いの必要?でも、計測値が安定しなかったら安物買いの銭失いじゃん。じゃ良いの買っとく?でも安いのも買ってみ見ないと分からないよ。じゃ口コミで評価の良い安いの買う?と何度もループしましたが、せっかくなのでちゃんと日本製を購入することに。
買う前に計測方法と仕組みをチェック!
購入前に各メーカーの取扱説明書を見ていてびっくりすることがありました。
1つ目は体温の変換方法
おでこの温度は脇下と温度差があるのですが、体温計によってそのまま表示していたり、脇下に変換してあったり、舌下温度に変換してあったりバラバラなのです。
購入する非接触体温計がどの数値を表示しているのか知っておかないと、そもそも脇下温度との誤差があって当然ということになります。
2つ目は体温の計測方法
多くの非接触体温計はおでこから「0〜1cm」や「1〜3cm」などと指定があってその範囲内で計測ボタンを押さないと正しく測れません。これ動く子供相手に難易度高くないですか?
距離がずれるともちろん計測に誤差がでます。
非接触体温計の仕組み
ネットで検索していてたまたま見つけたPDFですが、非接触体温計の仕組みについてはこちらの資料がすごく分かりやすいかったです。
OPTEX 非接触温度計とは? /shinyusan.com/dbimages/shinyu/290-2.pdf
赤外線エネルギーを
受光して温度に換算します
温度計自体からは 何も放射しません
へーへーって感じです。てっきり先端からレーザーみたいな物が出ているのかと思っていました。これなら安全そうですね。
NISSEIの体温計が高いのには理由があった
前回の記事でNISSEIのパルスオキシメーターのことを書きましたが、非接触体温計もこちらの会社のものを購入しました。
NISSEIという会社について
NISSEIは、サーモフレーズ MT-550という商品を出していますが、実はこの商品のセンサーはテルモの医療用「皮膚赤外線体温計CS101」と同じなんです。要はNISSEIのOEMです。
テルモ、皮膚赤外線体温計「CS101」を発売|プレスリリース|テルモ
NISSEIって一般知名度は低いかもしれませんが、テルモの非接触体温計を製造しているメーカーだと思うと信頼できますね。
ビックカメラで販売されているオリジナルの非接触体温計「ふれずに体温ピ HC-300J 」もNISSEIのサーモフレーズのOEMです。
1つ前の型の「ふれずに体温ピ HC-500 」はMT-500と同じ外観デザインですね。
通常用途だとこちらで十分ですよ。サーモフレーズより価格も安いし。
ちなみに、センサーの精度はどれも同じとのことでした。機種毎に付加機能が違うのでそこを見て選べばオッケーです。(メーカーに確認しました)
NISSEIの非接触体温計がおすすめの理由
上記で紹介したNISSEIの非接触体温計のすべてに言えることですが、計測温度は脇下温度に変換して表示してくれるので分かりやすいんです。
保育園の連絡帳に計測した温度をそのまま書けばOK。
先ほど書いたように、非接触体温計は測る距離や環境によって温度が変わりやすいのですが、距離センサーを使って約4cmの距離になると自動で計測してくれるんです。指定の距離で計測ボタンを押す必要がありません。
この体温計自体が一定の距離で毎回自動計測するので値が安定するそうです。
価格が高いのも納得できます。
サーモフレーズ MT-550
今回購入したMT-550は医療用ということで、環境音に左右される音ではなくバイブレーションで計測終了を通知してくれます。
また、各種消毒液や防水(IP57)にも対応しているので、子どもが吐いたりウイルスをもらってきたりしたときも安心して使用できます。
テルモは白、ビックカメラは黄色、サーモフレイズは水色と配色が違いますね。
裏蓋を開けてみました。ちゃんと防水されています。電池が東芝ってところが日本製らしいですね。
意外としっかりしたサイズ感です。なぜビックカメラの「ふれずに体温ピ HC-300J 」にしなかったのかというと、防水などの付加機能ももちろん欲しかったですが、一番は黄色より水色が良かったという、、
サーモフレーズ MT-550は耐衝撃性(1m落下強度クリア)も向上させたためMT-500よりも少し大きくなっているようです。
実際に使ってみた(注意事項)
とりあえず自分で試してみましたが、若干低い?と思って説明書などを読みあさりました。やっぱり使い方が間違っていたようです。
とくに大事だと思った内容(下記はwebページに掲載してありました)をそのまま引用しておきます。
冬の測定時の注意事項
◆ 12月中旬より 「高い数字がでる」 「38℃以上がでる」などの お問合せが増えていますが、これは「寒さ」と関係があります。
◆ 温度センサーの特性の関係で、センサー自体の温度により 測定結果が違ってしまうためです。
◆ 対策は、体温計を測定する場所に30分以上おき、センサーの 温度が測定場所の温度と同じになるのを待って下さい。
◆ 弊社(日本精密測器)の製品だけの現象ではなく、非接触体温計に共通した 現象です。
夏には逆に「低い数字」が出ていた筈ですが、血圧計と同じく 低いことを問題視する方が少なかっただけと思われます。
▼お手入れのしかた
消毒液を浸したガーゼ等をよくしぼってから拭き取り、その後、水 またはぬるま湯を浸してよくしぼったガーゼ等で消毒液を拭き取り、 更に乾いたやわらかい布等で水気を拭き取って下さい。
計測に誤差が多いとか口コミでよく見ますが、もしかしたら計測ごとに距離やおでこの場所が違ったり、髪の毛が重なっていたり、体温計をしまっている場所と計測場所の温度差があったりイージーなミスが発生しているのかもしれませんね。
何かの口コミでインフルエンザで高熱があるのに、非接触体温計は平熱しか計測されないとか書いていた人がいますが、もしかしたら高熱でおでこに汗をかいていて表面温度が下がっていた可能性もありますよね。
意外と使う人のリテラシーが必要な機器のようです。
非接触体温計はあくまで簡易計測、スクリーニング用途がメインで、おかしいと思ったときは脇下の体温計と併用することを覚えておきたいと思います。
脇下体温計と比較してみた
取扱い方法をちゃんと守り、正しい方法で計測しました。
脇下体温計と比較した結果、0.1℃の誤差です。
体温※1 +39.1 ~ +43.0℃:± 0.3℃以内
+36.0 ~ +39.0℃:± 0.2℃以内
+34.0 ~ +35.9℃:± 0.3℃以内
+32.0 ~ +33.9℃:± 0.4℃以内
しっかり指標内に収まっているようです。
何度か計測しました。先ほどと入れ違いの数値になっていますが、やっぱり0.1℃の誤差ですね。優秀。
子どもで試す
頭から10センチほど離れた位置から近づけて、4センチ辺りでブルッとしました。
体温は無事測れたのですが、子どもは新しいおもちゃを見つけた!みたいな顔して頭を前に出して体温計にくっつけてきました。頭くっつけなくていいから。可愛いやつ、、
次の瞬間、とられました。。と思ったら投げられました、、
機器の耐衝撃性が向上していて良かったです、、
何度か練習を兼ねて子供の体温を計測してみます。
10cmほど離れた位置からゆっくり頭に近づけると4cm辺りになったら自動でブルっと計測されました。
計測後、また取られました。
自分もやりたかったんですね。一歳半のあるあるです。やり方を教えてあげます。
楽しそうに体温を測っています。脇下体温計のときは見向きもしなかったくせに、、
物体と室温を計測
まずは物体を測定
コップの水の温度を測ってみました。1.5℃ほどの誤差がありますね。
手のひらの温度を測ってみました。あれ?0.2℃の誤差ですね。皮膚の赤外線はちゃんと計測できているようです。
室温を測定
計測するためにエアコンは切っています。あつい、、
室温も測ってみました。やっぱり1.5℃ほど誤差があります。
室温は28℃で間違いないと思うんですけどね、、
取扱い説明書で精度を確認してみました。
物体温度 +10.0 〜+40.0℃:± 2.0℃以内
それ以外は± 2.0℃以内または± 4% のどちらか大きい値
室温 ±2.0℃
なんと!±2.0℃じゃないですか。1.5℃の誤差は範囲内でしたか。
体温以外の測定精度は高くないようです。
皮膚以外の温度測定はおまけみたいな感じなのでしょうね。
まとめ
約一ヶ月ほど使用してみましたが、嘘のように簡単に計測できます。
子供も体温計に気づいたころには計測が終わっています。
かなり楽ですよ。体温計を手に取って計測して置くまで、全部で10秒ぐらいです。
正直、これ買いです。もう買ってますが。
価格はちょっと高いですが間違いない非接触体温計ですね。
防水やバイブレーションが必要ない方は、数千円安いビックカメラの「ふれずに体温ピ HC-300J 」で十分だと思います。